認知症の「物忘れ」
こんにちは。介護福祉士のこっこです。
「認知症」と聞いてまず、何が思い浮かびますか?
認知症=物忘れのイメージを持つ方が多いでしょう。
では、認知症による物忘れって?どんなこと?
今回は、認知症の物忘れについて。
私たちは、年齢を重ねるごとに、体力が衰えていきますね。
そういった、加齢による身体の衰えと同時に、脳も衰えていきます。
脳が衰えることで物忘れといった症状が現れるのですが、
この「物忘れ」は、
年相応による「物忘れ」と、
認知症発症による「物忘れ」があります。
どちらも同じ「物忘れ」という症状なので、違いが分かりづらい為、
年相応による物忘れだと思っていたけど、
症状がひどくなり、実は認知症だった、
ということが多くあります。
認知症がひどくなると、
発症した本人はもちろん、一緒にいる家族もつらく、大変な思いをしてしまいます。
そこで、
年相応による「物忘れ」と
認知症発症による「物忘れ」の違いについて、紹介します。
☆年相応による「物忘れ」☆
●体験の一部を忘れる
●物忘れの自覚がある
●頻度は増えても進行しない
●見当識※は保たれる
●行動上の問題はない
●日常生活に支障はない
☆認知症による「物忘れ」☆
●体験の全体を忘れる
●物忘れの自覚がない
●進行性で頻度、程度ともに悪化
●見当識の障害が起こる
●行動・心理症状(BPSD※)が現れる
●日常生活に支障をきたす
(※見当識 現在の年月や時刻、自分がどこにいるかなど基本的な状況把握の事)
(※行動・心理症状(BPSD) 時間、場所、人などの見当識障害、判断、理解力の 低下、失認・失行、不安、幻覚、妄想、睡眠障害など、行動、心理状態の障害)
上記のように、一見あまり違いが内容に見える「物忘れ」の症状でも、
年相応によるものと、認知症によるものでは、
細かな違いが出てきます。
この違いの中で、一番注意してほしいのが、
年相応の場合は、
「本人に自覚があり、大きく進行しない」事。
認知症の場合は、
「本人に自覚がなく、進行していく」事。
「もしかして、この物忘れは認知症かな??」
と感じたときは、
こ2つの違いに、照らし合わせてみてください。
認知症は早期発見することで、進行を抑えることができます。
認知症が進行することで、ご本人にとっても、ご家族にとっても、
つらく、大変な思いをすることも、、、
そろそろ、物忘れ、認知症が気になる、という方は、
ぜひ、参考にしてくださいね。